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お火焚き祭
基礎櫓筋交について
2011年11月10日 19:35
筋交というのは鉾の基礎櫓の四面に×型に組み込んだ構造をさします。このバッテン型にうまく縄がらみを施すと、いわゆる「雄蝶」と「雌蝶」が出来上がるわけです。(現在ヨドバシカメラ内展示室でこの縄がらみはご覧いただけます。但し大船鉾は構造上4面すべて雌蝶です)
この美しい縄がらみの上に各町自慢の色鮮やかな懸装品を掛け、鉾は完成します。ただ、祇園祭がメジャーになって久しい昨今、様々な冊子やパンフレットでこのことは説明されていますよね。
当四条町ではこの縄がらみのさらに下、筋交部材の組み方にも意匠を凝らしました。筋交のバッテン型は2本のヒノキの板を単純にクロスすることで形成しています。ということは、「奥側」と「手前側」が存在することになりますよね。これを4面すべて右が手前(鉾内側)になるように致しました。もうおわかりだと思いますが、着物と同じように「右前」を意識しているわけです。(鉾本体を人に見立てての状態です)
今の展示の状態でこの意匠を確認していただくことはできません(縄がらみがあるため)が近い将来巡行参加時の鉾建ての際には是非四条町にお越しいただき、ご覧頂きたく思います。この筋交をご覧いただける予定日は201〇年7月11日午前中です。是非とも宜しくお願い致します。