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復興事業近況
京都市文化遺産展示室にて
9月に入って京都市文化遺産展示室に出掛けました。
文化遺産展示室での大船鉾復興展示は、展示室準備委員会で大船鉾の復興の過程を段階的に順次御覧頂く展示をというコンセプトの下に復興鉾実物の展示がスタートしました。
ところが、オープンの昨年10月23日から10ヶ月以上経ちましたが、展示されている鉾に変化はありません。
展示室に何回も通っておられる方から、「期待して見に行っているのに何も変わっていないじゃないですか」とお叱りを受ける事もしばしばです。
大船鉾保存会と致しましては、早く着工したいと考えておるのですが、現状は、勝手な着工は出来ないという状態にあります。
それは、基本設計が未だ確定していないからです。
大船鉾の復興鉾の設計は現在、京都市・有識者・連合会・大船鉾保存会からなる大船鉾復原検討委員会で審議されております。
木部部分の設計確定から1年以上経った現在も大詰めには来ているものの未だ屋形部分の設計を確定するまでには至っておりません。
基本設計の確定→実施図面→見積→優先順位上位で資金の目途が立った部分から着工する予定でございます。
このペースで行きますと2014年を第一目標とし復興を目指している私共の満願が成就した場合、文化財展示室で復興の過程をお見せ出来る期間はほんの僅かな時間という事になってしまいます。
2014年の巡行を成し遂げた場合でも、恐らくは、その鉾は未だ完成品ではありません。
その後、漆を塗り、木工金工細工を施し、不足の懸想品を揃え等々、20年~30年、ひょっとすると半世紀かかるかもしれません。
出来るだけみなさんに復興の過程を御覧頂きたく、巡行参加後もしばらくの間、この展示室に常設展示できればと思ったのですが、毎年、余分に運搬組立に200万円近くのお金が必要となる為、復興支援募金を行っている事、展示を行う事による費用対効果を考えた上で、難しいという判断になりました。
常設展示で観光資源にもなっているという事から、もちろん京都市の方に非公式ですが相談いたしましたが、出し入れは自由だがその費用は一切出せないと・・・。
何とも、八方塞がりな感じは致しますが、何とか本来の大船鉾復興展示のコンセプトである復興過程を順次御覧頂く事が可能になるように知恵を絞って参りたいと思います。
写真は当日展示室の鉾の上で撮りました。
何をやっているかは今は秘密ですが、大人が遊んでるわけではありません。お楽しみにしていて下さい。