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大船鉾のお囃子

2011年12月 2日 23:13

 わたしたちが大船鉾を復興させるに至る過程には、いまから15年前に祗園囃子を復興させたことが大きな原動力となったことは、みなさんご承知のことと思います。岩戸山保存会のご厚意により、その囃子方さま方のご指導を受けて始められた大船鉾の囃子は、これまでは池坊学園の舞台や友禅ビルの会場で囃す、あくまでも演奏会用のお囃子でした。ところが、本来の祗園囃子は鉾や山に乗って移動しながら囃すものですから、どの場所でどの曲を囃すのかということがたいへん重要であります。したがって近い将来巡行参加となると、これからは演奏会用のお囃子から巡行のお囃子にしていかなければなりません。
 祗園囃子は大きく分けると、四條河原町まで囃される「渡り」と総称される奉納のお囃子と、河原町通りから帰町するまでの「戻り」のお囃子の二つがあります。ご指導下さった岩戸山囃子方の師匠から戴いた曲は、奉納の曲2曲と戻りの曲(つなぎの曲※1を含む)11曲、そして日和神楽の、計14曲でした。その後、大船鉾囃子方自ら作曲したもの※2が奉納の曲1曲と戻りの曲6曲(つなぎの曲を含む)あります。はたしてこれらの曲で巡行ができるのか?、足りないものはないのか?。
 わたしたちは奉納の曲に関しては所謂「神楽※3」のお囃子と、「渡り」からそこにつなぐ曲、「神楽」から次につなぐ曲が必要ではないかと考えています。また戻りの曲に関しては現在の曲で巡行は可能だと思いますが、「流し」の旋律によるバリエーションがもう少しあればよいかもしれません。ただ戻りの囃子に関して言えば、どこの辻回しでどの曲を用いるか?、河原町通ではどういった曲が中心になるのか?、御池通では?、新町通では?など、先に申しましたように場所と曲の関係を整理していく必要があるのではないかと考えています。わたしたち大船鉾囃子方は、長年にわたり祗園囃子をしてきたという経験者はおらず、祗園囃子に関してはまったくの素人ばかりです。したがってこれらのことをやっていくためには、祗園囃子そのものの勉強がとても大切で、他の鉾の囃子方さまからお教えいただかなければならないこともたくさんあると思います。お囃子は曲ができても、それを演奏できるようにしていくための稽古の時間が必要ですから、わたしたちに残された時間はそう多くはありません。がんばらなければなりませんね。
 ※1  つなぎの曲には(1)前の曲を終わるための曲(上ゲ) (2)後の曲に入るための前奏曲 (3)独立して複数の曲の変換に使える曲などがあります。大船鉾では主に(3)のパターンですが、一部(1)や(2)のパターンの曲があります。

 ※2 曲をつくるといっても、なんでもありというわけにはいきません。とくに新参者の大船鉾にとっては冒険は禁物で、あくまでも伝統的な祗園囃子の範疇を出ない中での新曲となります。祗園囃子には、特に戻りのお囃子で「つくし」「流し」「獅子」などの旋律パターンがあり、その旋律パターンを使って太鼓・鉦の打ち方を変えていくつかの曲がある、という一つの特徴があります(田井竜一先生・増田 雄 先生の研究による)。大船鉾でもそれは守っていかなければなりません。そのために他の鉾のお囃子をたくさん聴かせていただいて研究させていただきました。これはけっして 他の鉾のお囃子を真似するためではなく、祗園囃子として変えてはいけないところは何なのか?変えてもいいところはどこなのか?を知るために必要だったのです。

 ※3 「神楽」は御旅所の前や四条河原町で演奏されていると思います。以前は、前祭は寺町南行でしたから、すべて御旅所のあたりで演奏されていたのでしょう。前祭では、まだ御旅所には神様が来ておられないので、八坂神社に最も近い場所ということで行われていた、ということかもしれません。また戻りのお囃子の中にも「神楽」と称する曲があるように思われます。聴いたかぎりでは、「つくし」の旋律により、鉦の打ち方も各鉾共通しているように思われます(つくしは9行のお囃子ですが、鉦は4行のため、鉦二回りで1行余ります。そこで最後の部分の鉦を1行追加している鉾と、そのままズレていかせている鉾とがあるように思います)。この戻りの「神楽」はどういった場面で囃されているのか、というあたりはいまのところまだ勉強不足で、大船鉾でもこのお囃子が必要なのかどうか考慮中というところです。 

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