- 2012年08月31日
平成24年度巡行報告② - 2012年08月31日
平成24年度巡行報告① - 2012年08月29日
平成24年度祇園祭 日和神楽 - 2012年08月27日
平成24年度祇園祭 宵山
2012年8月アーカイブ
平成24年度巡行報告②
第2回目は町内出発の様子です。
真新しい「大船鉾」の幟を先頭に、チリン棒(露祓い)、先導お供衆11名、御唐櫃、検分お供衆4名、囃子、荷車の順で巡行列を組織し新町通を北上します。先導お供衆は文字通り饗導役、検分お供衆は唐櫃や鉾の無事と作事方の所作等を後ろから検分する役目です。本年はまだ鉾と作事方がありません。
奉巡される御唐櫃です。中には大船鉾祭神の神功皇后御神面を安置しています。久方ぶりに町内をお出になるところです。観衆の中には涙を以って見送ってくださる方もありました。本当に有難い限りです。
新調した荷車です。骨董の大八車に車軸と基礎をいわえつけ、はしご状の荷台を設置ししています。坐屼先生揮毫の幕も実に誇らしくりうりうと風にゆれていました。箱は4つあり、先頭から①予備品・雨ビニール・救急箱、②胡床7つ、③胡床
8つ、④献上粽、が入っています。写真に写っている紋付姿の方は町内預かり留守居役の保存会理事さまです。晴れの巡行ですが、町内にたくさんの宝物を置いてゆきますため、しっかりとお守りいたさなければなりません。祇園祭町衆は古今、こうやって大宝を受け継いできたのです。
四条通りに出ました。正面に東山が見えます。先の山々が籤改めなど儀式を行っておられ渋滞しています。室町手前ではや一服中です。昔はもっとゆっくり巡行していました(1日中かけて)のでお供衆がこうして腰掛けて休んでいる写真をたくさん見ますが、現在は比較的少なくなりました。こういう絵もまた風情だと考えています。
続く。
平成24年度巡行報告①
大変お待たせいたしました。画像を中心に巡行報告をさせていただきます。長らく更新ができませんでしたのは、一同、平成26年度の鉾本体復興巡行参加のため調度品を整えるべくあれこれ準備をさせていただいておりますためで、決してサボっているわけではありませんので引き続きの応援を何卒宜しくお願い申し上げます。
第1回目は朝の出発前です。
大船鉾のお供衆です。保存会の理事の面々であり、現世において大船鉾を所有・世襲している人々です。これら現代の旦那衆は四条町の大宝を管理し、また次代へ引き継いでゆく気概にあふれています。そんな思いを反映してか緊張感がただよっています。
大船鉾囃子方です。15年前に「四条町大船鉾の祭りの灯を消したくない」と結集されました。一時居祭りさえ危うかった大船鉾の灯をともし続けた彼らは間違いなく功労者と言え、この子孫は未来永劫「大船鉾祗園囃子」を守り世襲していってくれることでしょう。本懐叶った彼らの表情は実にすがすがしく思えます。
こちらは与力衆としてご参加いただきました、JC様の面々です。木部復興を機に四条町と深いえにし(縁)で結ばれました。祭り当日だけでなく運営、企画、サポート、復興と各方面でお世話になっております。今後ともますますお世話になります。宜しくお願い致します。でんべい様も宜しくお願い致します。
巡行出発を待つ御唐櫃です。朝の鋭気と町内の凛とした空気を浴びて、いよいよ神々しく感じました。写真の通り確かに大勢の人がいて、話し声や雪駄の足音が響くなか、しかしこの御唐櫃の周囲だけは絶対の静寂・清浄に包まれておりました。
この後、町内南限まで下がり(町内の端から悪気を祓ってゆくためです)10:30に出発いたしました。
続く。
平成24年度祇園祭 日和神楽
本年度よりの唐櫃巡行での巡行参加に伴い、「日和神楽」にも参加させていただく事と相成りました。
お囃子を持つ山鉾町が、翌日の巡行の晴天と無事を祈願しに屋台でお囃子を奏でながら御旅所まで参りお祓いを受け、奉納囃子をする儀式であります。
囃子方の行事とされているお町内も多いのですが、大船鉾では本年は保存会行事として執り行いました。
日和神楽は昨年までの数年間、四条町内のみで屋台を引っ張り行っていましたが、町外に出るのは今年が初めてでありました。
今年は露店が片側にしか出なかった為かいつもなら5分程掛かる新町通の綾小路四条間が何のストレスもなくすんなりと出てくることが出来ました。
よって、町内出発が午後9時30分少し前になりました。
未知の領域であります、四条通を東に向かいます。
途中、鉾上で囃子をされている鉾町さんの横を通った時、激励の扇子を振っていただきました。また、路上では他鉾町の囃子方の方に暖かいお声を掛けていただきました。
保存会が一年目から何処とも揉めたくないと言う理由で「四条通を往復する鉾は午後11時までに帰町する事。」という取り決めを重視し、船鉾さんに了解を得て、午後9時30分の町内出発を決めたのですが、結果的に午後8時30分出発の南観音山さんより先着してしまいました。後に引率役員に聞いた話によりますと、八坂の禰宜様より「明日は殿なので、今日は一番でいいじゃないですか」とお言葉を頂いたそうですが、想定外の先着に、来年は注意しようという話になりました。
東のお宮でお祓いを受け、奉納囃子を終え、帰路に向かうと西側のお宮には月鉾さん、寺町通で南観音山さんが待機されておられました。
帰路では、全ての山鉾町の屋台とすれ違いました。長刀鉾さんだけはまだ、鉾上で囃子をされていました。
すれ違い時、余所の鉾町さんにつられる笛方が続出いたしました。
巡行用に考え、練習してきた笛方の2列の隊列が原因でした。日和神楽では通用しない事が解りました。経験不足の反省点です。来年は束になって行きます。
何よりも巡行当日が素晴らしい晴天であった事、事故無く巡行を終える事が出来た事が初めて「日和神楽」に参加させていただいた我々にとって何よりも幸いでありました。ただただ、八坂の大神様のご加護に心より感謝いたすばかりでございます。
平成24年度祇園祭 宵山
宵山期間中、例年通り、会所飾りを行いました。
現在調査中の艫屋形用の鳳凰刺繍水引は展示出来ませんでしたが、本年は6月に完成いたしました、神功皇后狩衣と礒良(龍神)厚板をご披露させていただきました。
主に文化文政時代の200年近く前の懸想品に混じっても、何らひけを取らないと言いますか神々しい輝きを放ち、品格を感じさせる衣装に改めて感動いたしました。
「本当に良い物を作っていただいた」と製作者並びに関係各位、ご支援下さりました皆様に改めて感謝いたしたく存じます。ありがとうございました。
また、飾り席の片隅に本年から発会させていただきました「祇園祭大船鉾友の会」会員様用の呈茶席をご用意させていただきました。
友の会の皆様には、一般の皆様よりお近くで江戸時代から伝わる懸想品を御覧頂きながらお茶を頂いてもらいたいという想いで飾り席の片隅に場所をご用意いたしたのですが、感想をお聞きいたしますと、賛否両論いろんな意見を伺うことが出来ました。
今後、友の会担当者を増員し、趣向を凝らしたいと存じます。