- 2013年08月17日
平成25年度巡行報告① - 2013年08月03日
大船鉾本装用裾幕について
2013年8月アーカイブ
平成25年度巡行報告①
はやくも、お盆となりました。大船鉾保存会では当初目標として本年中に調度品(屋根屋形から小部品・宵山道具など)をすべて整えるべく奔走しております。 そんな中、巡行写真があがりましたので巡行の模様を報告させて頂きます。 17日は昨年に比べ雲も出ており過ごしやすい朝でした。緊張でガチガチだった昨年と比べ少しは気持ちに余裕があったのか冗談も飛び出し和やかなムードの集合写真でした。 残念ながら2年目の唐櫃巡行には松居理事長は宵山での激務による首痛の為、留守居役をお務めいただく事となりました。理事長に代わり今年は林邦彦理事が巡行責任者、正史を務める事となりました。 大勢の人に暖かに見守られつつ、しかしながら独特の静寂につつまれおごそかに町内南限を出発いたしました。
大船鉾本装用裾幕について
多くの皆様のご支援により、本年も無事唐櫃巡行を貫徹できましたこと、簡単ですがこの場で御礼申し上げます。その巡行の模様など、お伝えしなければならないことが山積みなのですが、来年の鉾本体巡行に向け、各調度品・備品を拵えるべく奔走しております。巡行終えてから今日まででもいくつかの調度品を調進いたしました。詳しくは後日お伝え申し上げます。 さて件の裾幕ですが、大船鉾町では現在これを所有しておりませんため新調の必要があります。そこで今回、京都市立芸大の学生に図案を依頼、複数案戴き大船鉾保存会で選議・選定させていただく形で調進いたします。既に図案発注を終え、去る8月1日、図案十作を保存会に懸案いただきました。この試みは、昨今世上でよく見かけるような、「大人が学生にサービス精神でもって活動・創作の場を与え、話題作りを図る」というような軽いものでは一切ありません。何しろ、今や価値がつかないほどの江戸中後期の見事な幕で鉾の周囲をぐるりと覆うものの一翼を飾る裾幕です。次代の京都芸術壇を担うであろう若者に、早い(若い)段階で、百年・二百年と大切に扱われ、七月の晴れの場で連年本装として掛け、やがて日本の文化財になる鉾の懸装幕を拵えていただく…=本物の創作を!という念のもと依頼させていただきました。幕のテーゼをしっかり踏まえて戴き、哲学ある図案をと頼み込んだその情念が通じたのか、お世辞なく、十作どれも捨てがたいものを提案いただきました。来年のお祭りでは「とても学生が作ったとは思えぬほど地に足のついた、老獪ささえ漂う見事な本装用裾幕」をお見せできますので、皆様におかれましては健康に気をつけながら来年の披露を楽しみにしていただきたく思います。